
手軽にできる中強度の運動法(身体活動としてある程度強めの運動法)はないか?といろいろ探している中で、子どものころから学校でやっていた「ラジオ体操」を思いつきました。
ラジオ体操のMETs(メッツ:身体活動の強さ)はいくらぐらいなのかが気になり調べてみました。結果、意外に高いことがわかりました。
「ラジオ体操第一」は4METs(メッツ)…中強度の運動(活動)
日常の活動・運動を行った時に安静状態の何倍の代謝(カロリー消費)をしているかを表す単位METs(メッツ)※METs(メッツ)は「Metabolic equivalents」の略
「健康づくりのための身体活動基準2013」という資料によると
・ラジオ体操第一(4.0 メッツ)
・ラジオ体操第二(4.5 メッツ)
【出典】健康づくりのための身体活動基準2013
厚生労働科学研究費補助金(循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究事業)
「健康づくりのための運動基準2006改定のためのシステマティックレビュー」 (研究代表者:宮地元彦)
ラジオ体操は第一、第二ともに「中強度」の体操(活動)であることがわかりました。
ラジオ体操の所要時間は?
ラジオ体操の所要時間はどれくらい(分)なのでしょうか?
※NHKエンタープライズさんに問い合わせたところ
・ラジオ体操第一(3分13秒)
・ラジオ体操第二(3分 8秒)
※どちらも「号令が入っているバージョン」
ラジオ体操第一、第二ともに(約)3分ということでした。
参考までに…ラジオ体操の消費カロリー(kcal)が気になる人へ
ラジオ体操での消費カロリーは、そのMETs(メッツ)の値と(体操に費やす)時間(h)、体操する人の体重(㎏)がわかれば、消費カロリーは簡易的に計算もできます。
・消費カロリー(kcal)=1.05×METs(メッツ)×時間(h)×体重(kg)
※METs(メッツ)は、
・ラジオ体操第一(4.0 メッツ)
・ラジオ体操第二(4.5 メッツ)
※ラジオ体操の所要時間は
・ラジオ体操第一(3分13秒)
・ラジオ体操第二(3分 8秒)
※どちらも「号令が入っているバージョン」
今回は、ラジオ体操第一、第二ともに(約)3分としました。
単位を分から時間に換算すると…0.05(h)(3÷60)となります。
<例>ラジオ体操第一を体重80㎏の人が行った時の消費カロリー
①消費カロリー(kcal)=1.05×4.0METs(メッツ)×0.05(h)×80体重(kg)
=16.8(kcal)
この値はラジオ体操第一をおこなっている時間に消費したカロリー全体、つまり
「全カロリー消費」=「安静状態のカロリー消費」+「活動によるカロリー消費」
※活動(今回は「ラジオ体操」)によって消費したカロリーは「全消費カロリー」から「安静状態のカロリー消費」を差し引いたものになりますので・・・
②安静状態での消費カロリー(kcal)=1.05×1.0METs(メッツ)×0.05(h)×80体重(kg) =4.2(kcal)
を差し引いた(①-②)となりその値は、
活動(今回はラジオ体操)によるカロリー消費=16.8-4.2=12.6(kcal)
となります。(あくまで簡易計算であることをご了解くださいネ)
正しいラジオ体操をしよう!!
ラジオ体操について、METs(メッツ:身体活動の強さ)の値と、METsの値に基づいた「消費カロリー(kcal)」を計算してみました。結果、ラジオ体操は短時間ではありますが中強度の運動であることがわかりました。
ただし、この結果は、「正しいラジオ体操」をすることによって得られるものです。
朝、工場や建設現場などで、就業前のラジオ体操を目にすることがあります。よくみてると、屈伸の深さ、手ののばし方など、人によって随分違うように感じます。
実は「ラジオ体操」も基礎基本があるわけで、プラプラ手足を振ってそれらしき体操をしているのは論外として、それなりに一生けんめい頑張ってる人でも、間違った取組が見受けられます。
「ラジオ体操がいいことがわかった。よし!これから毎日ラジオ体操をやろう!」と思われた方、今一度ご自身の「ラジオ体操のやり方」についてNHKのTV放送等で見直してみることも大切かと思います。